タロットの本(2)
今回は(2)カードの作者自身によるものについてです。
まず、有名どころでは
・ウエイトの「タロット図説」
言わずと知れたウエイト自身の手によるウエイト版の解説書です。
しかし、無駄なところで妙に凝った言い回しや、意図的にわかりにくい表現を使っている等でとても読みにくい文章の本です。これは私が英語のネイティブでは無いからではなく、英語のネイティブでもとても読みにくい文章だといっていました。かのアレイスター・クローリーも読みにくい文章であるとボロクソに言っています。ようは万国共通に存在する「私は名文家だ」と信じている人の書く悪文、という感じで最初から最後まで貫かれているのです。
とりあえず手にするには和訳本で良いかと思います。和訳は魔女の家BOOKSから出ている「タロット公式テキストブック」が今手に入る和訳としては一番良いと思います。
・クローリーの「トートの書」
これはクローリーの手によるクローリー版タロットである「トートタロット」の解説書です。
これはタロット図説のような悪文ではありません。
が・・・
内容が難しいです。
和訳も国書刊行会から榊原宗秀訳の物が出ています。値段は張りますが逆に言えばプレミアとかなしで買えるのですからとりあえずはありがたいとしておくところでしょうか。
本当は原著にあたるべきですし、それができるならそれがベストです。でも、内容な難解なものを名文(名文が読みやすい英文とは限らない)で読む自信がある日本人は少ないと思います。和訳を読んでから原著にあたる方が無難だと思います。
・その他セット本
最近はむかしでは信じられないことにアマゾンなどでクリックするだけで洋書が変えます。しかもレビューとかで内容や評価などを知ることすらできます。なんてすばらしい世の中になったのでしょう!と若い人に言うと「この年寄りが!」という顔をされますが、本当にこれはすごいことなんですよ!!(と、年寄りの主張)
10数年前まではタイトルしかわからず、手元に来るまでその本が当たりかはずれかもわからない状態で注文し、待つこと数か月、というのが普通でした。しかも、代金を先払いしたものの本は届かず、等ということもよくありました。それが今ではクリックして2~3週間。早いものだと数日で手元に届きます。しかも、本の代金だけとられてほんはとどかないなとということもほとんどなくなりました。本当に夢のような世の中になったものです。
閑話休題。
ともあれそのように簡単に洋書が手に入るようになると、カードと著者による解説本がセットになっているものが結構な数出版されていて、それも手軽に買うことができます。この辺はどうしても洋書になってしまいますが、タロットの解説本で使われる英語などは結構限られた語彙で構成されています。なので、一応高校卒業している人ならば辞書片手に何とか読み進めることができると思います。また、難しい単語の殆どはカードの意味の所に出てくる名詞(しかも難解な抽象名詞はほとんどない)なので、これは辞書さえあれば何とかなります。ぜひ数冊チャレンジしてほしいと思います。この場合、
「とりあえず3冊が目標」です。
大体3冊読むとなんとなくわかってくるようになります。今まで洋書に手を出していない人は洋書入門という意味でもぜひお試しください。どんなセットが良いかという問題もありますが、とりあえず
「自分が気に入ったカードのセット」
という感覚的な選択で良いと思います。
今回はカードの制作者が書いた本、について書いてみました。
コメント